島田紳助さんの言う事はどこまで本気で言っているのか、書いているのか怪しいとことがかなりある。「タレントという客商売なのので、奇麗事を言っているのではないか?」という疑いである(^^;。
さらにこの本に表題になっていたり、書いてある内容を実行したとして、ビジネスが成功するかどうかは解らない。
ただし解りやすく砕けた語り口で表現するのが非常に上手い。またそれぞれの分野の「常識を疑え」といい、これはよく言われることでもある。しかしそれだけでなく、とにかく良く熟考している。ビジネスでは「拙速を旨とせよ」といわれ、これでは世の常識を反しているようだが、その引用元言われる孫子には
兵聞拙速
未睹巧之久也
書き下せば、
兵は拙速を聞くも、未だ巧之久しきを睹ざる也
とあり、「とにかく始めろ」という意味ではなく、それの前段階として、「良く考えて事をお越しなさい」ということが散々書かれているので、これに反しているわけでもない。
更に「詰め込みは良くない」といわれるが、
別に料亭をやろうとしているわけではないが、それが比較対照のデータの 1 つになるから、別のビジネスを始めるときに必ず役に立つ。だから僕はなんでも、なんぼですか? なんぼですか? と、訊きまくる。好きこそものの上手なれではないけれど。興味があるといろんなことがわかるようになる。
そうやって知識を増やしていけば、自然といろんなことを考えるようになる。そういうところから、あるときふとアイデアが浮かんでくるのだ。
P.87
と知識の量の重要性をチャント認識している。
繰り返すが、この本でビジネスが上手くいくかどうかは解らない。しかし、幾つかの本質的なことが「自然とわかっている」もしくは「発言も含めて計算できる」のが、島田紳助さんがコンスタントに芸人を続けてこれた理由だろう。
あ、今回も書評になっていない...(^^;。